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肥満を防ぐ食生活のポイント わたひき消化器内科クリニック 管理栄養士 綿引 眞躬

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我が国でも、糖尿病や肥満などの新しい食事療法として、食品のグリセミック・インデックスの活用が話題になってきています。米飯を主食とする日本人が、どのようにグリセミック・インデックスを活用し、安心して米飯を摂取したら良いか、またその科学的根拠について討議されながら、研究が進んでいます。私も国際セミナーに参加するなどして知識を深め、
これからの食事療法に大いに期待したいと思っています。

 

■食生活を見直して肥満をシャットアウト!
 肥満は、高脂血症、高血圧、動脈硬化、心臓病、糖尿病など、多くの生活習慣病の元になります。肥満の予防に欠かせないのが、バランスのとれた食事と運動です。肥満防止のポイントをおさえた食事づくりを心がけてください。

■肥満を防ぐ食事のポイント5

1.タンパク質をしっかり摂る
 タンパク質の不足した食事は、糖質や脂肪の摂りすぎを招き、カロリー過剰になりがちです。肉類は、脂肪の少ないものを、魚は逆に脂肪の多いものを選びましょう。卵は1日1個まで。繊維の多い納豆や大豆もメニューに組み込んで。
2.料理法に変化をつける
 「揚げる」「炒める」は素材に脂肪を加える調理法、「煮る」「焼く」「蒸す」は素材の脂肪を減らす料理法です。揚げ物や炒め物に偏ることなく、様々な料理法を実践してメニューにバリエーションをつけましょう。
3.「まとめ食い」をやめる
 肥満している人は、朝食を抜き、夜たっぷりまとめ食いをするという食事パターンの方が多くみられます。空腹時間が長いと、身体は、摂取したエネルギーを貯蔵しておこうとします。1日の摂取カロリーが同じであっても、3回で食べるよりは、5回に分けて食べた方が肥満になりにくいもの。食事時間が不規則な人は、空腹時にはクッキーを1枚だけでも食べるように心がけましょう。
4.「早食い」をやめる
 物を食べてから、血糖値が上昇して脳の満腹中枢が刺激され、「お腹がいっぱいだ」と感じるまでには、約20分かかります。食事はよくかんで味わって食べるようにしましょう。
5.アルコールはほどほどに
 アルコール類のカロリーは、1g7キロカロリー。1日の適量は、純アルコールにして20g程度とされています。ビールなら中瓶1本(500ミリリットル)、日本酒なら1合(180ミリリットル)、ワインならグラス2杯弱(200ミリリットル)まで。中性脂肪の高い方は、禁酒を心がけてください。
■肥満の目安になるBMIの計算法
 BMIとは、肥満の目安となる指数で、次の式で簡単に計算できます。

 
★肥満の判定基準★
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

例 身長165cm、体重65kgの人の場合
  BMI=65÷1.65÷1.65=23.9
  BMI指数23.9となります。
●BMI=22のときを健康状態の理想と考えています。

適正体重=身長(m)×身長(m)×22

例 身長165cmの人の場合
  適正体重=1.65×1.65×22=59.9kg
  59.9kgがもっとも理想的な体重となります。
日本肥満学会の基準では、BMI25以上を「肥満」、18.5未満を「低体重」、その間を「普通体重」としています。

 







発行/萩野原メディカル・コミュニティ