●ワクチンを接種すればインフルエンザにかからないの?
■かかることはありますが、軽い症状ですみます。
インフルエンザワクチンの効果については、多くの研究結果が報告されています。例えばアメリカで、7つの老人ホームに入所する1018人のお年寄りを対象に調査したところ、「発生率」「入院率」「肺炎の発生率」「死亡率」の4項目のすべてにおいてワクチン接種を受けたお年寄りの方が低いことがわかったという報告があります。つまりワクチンを接種していれば「インフルエンザにかかりにくい」「かかっても重症になりにくい」ということです。どんなにすぐれた治療薬ができても、ワクチン接種による予防にまさるインフルエンザ対策はないのだと言えます。
●どんな人が接種を受けるべきなの?
■重症になりやすい方と、その方に身近に接している方が対象です。
インフルエンザワクチン接種の対象は、第一に、インフルエンザにかかった場合重症になりやすい「ハイリスク群」の人。50歳以上の人、肺や心血管系の慢性疾患を持つ人、糖尿病・腎臓病・血液疾患を持つ人などが含まれます。次いで、ハイリスク群の患者さんと日常的に接する人が対象とされています。その他、お年寄りや、お年寄りを介護している人も、接種を受けるのが望ましいと思います。
●いつ、どのように接種を受ければ良いの?
■11月から12月にかけてがベスト。13歳以上は1回接種です。
インフルエンザワクチンの接種回数は2回とされていましたが、1回接種でも2回接種と同じ程度の効果を得られることがわかり、13歳以上の方については1回の接種でよいことになっています。ワクチンを接種すると、2週間ほどでインフルエンザに対する抵抗力がつき、効果は3〜4ヶ月持続します。対象となる方は、11月から12月にかけてワクチンを接種し、もっとも流行する1月から2月に備えましょう。
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