軟骨は途中までC字型ですが、気管支が細くなるにつれて形が変わり、石畳の石のような形になります。さらに細くなり、細気管支と呼ばれるところまでいくと、軟骨はなくなってしまいます。
気管支は枝分かれをくり返しながら細くなっていきます。気管支だけをとりだすと図-3のようになります。
細い気管支の先端を拡大して見ると、ブドウの房のように丸い袋がたくさんついています(図-4)。これが肺胞(はいほう)です。身体から二酸化炭素を捨て、酸素を取り入れるのに大切な働きをする場所になっています。図-5は気管支に肺胞をつけた様子です。
吸った空気は気管支を通ってずっと奥まで行き、肺胞の中に入ってきます(図-6)。肺胞は血管によって網の目のように包み込まれています。このような構造があるために、空気中の酸素を血液のなかに取り入れることができるのです。
肺気腫になると、肺胞の壁が壊れ、肺の中にたくさんの空気がたまった状態になります。その結果、冒頭で紹介したような症状が現れるのです。(つづく)
※次回からは、肺気腫の肺の状態を詳しく紹介します。
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