シリーズ「糖尿病教室」 No.10

糖尿病の運動療法(その5)
 わたひき消化器内科クリニック 綿引 元

 ストレッチングは筋肉をゆっくりのばすことで、筋肉の柔らかさを高める運動です。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動の前後に行う準備運動や整理運動として有効なばかりでなく、肩こりや腰痛などの予防やこれらの症状を軽減するのにも役立ちます。

■ストレッチングのコツ
●弾みをつけないで、のばしたところでそのまま保つ
 ゆっくり筋肉をのばし、気持ち良くのばされたところで止めること、さらに、その筋肉がのばされた状態で静止して、約30〜40秒の一定時間のばした状態を保つことが基本になります。安定した姿勢で行いましょう。
●呼吸を止めない
 息をはきながら筋肉をのばし、静止後はゆったりと呼吸をして、力まないようにしましょう。
●のばしている筋肉を意識する
 いま、どの筋肉をのばしているのかを意識することが大切です。筋肉を意識することで、適切にのばされているかどうかを知り、自分自身の身体を認識することにも役立ちます。
●痛くなるまでのばさないこと
 スポーツマンは別ですが、一般の方は痛いのを我慢してのばさないことが大切です。気持ちの良い「筋肉の伸び」を感じるくらいのところで保持するのが良いでしょう。
図/歩く時の姿勢と靴の選び方(財団法人日本食生活協会「健康づくりのための運動指針」より)




発行/萩野原メディカル・コミュニティ