ワンポイントヘルシートピック おいしく食べて健康生活 Vo.15
日本人の食事摂取基準を考える(2005年版) その2 
わたひき消化器内科クリニック 管理栄養士 綿引 眞躬

何をどのくらい食べたらいいか?という考え方の下、5つの指標が決められています。
今年から、5年後の2010年までを見通して、私達がどんな食品(栄養素)をどのくらい食べたらいいのかという新しい基準が決まりました。栄養所要量という言葉がなくなり「推定平均必要量」「推奨量」「目安量」「目標量」「上限量」という5つの指標が決まりました。
●「目標量」をお手本に、生活習慣病を予防する食生活を実践!
5つの指標のうち、生活習慣病の予防に重点を置いて決められた新たな指標が『目標量』です。その中で増やすべき栄養素と減らすべき栄養素を見てみましょう。

n-3系脂肪酸
★高脂血症や動脈硬化を
 予防します。
脂ののったお魚に多く含まれる栄養素です。秋刀魚、鯵、鯖、鮪などの青魚が一番ですが、白身魚もオススメです。
■男性(50〜69歳)2.9グラム以上
■女性(50〜69歳)2.5グラム以上
カルシウム
★骨粗しょう症予防、健康な歯
 心筋や筋肉にも働きます。
小魚類、脱脂粉乳、チーズ、牛乳、大根の葉、小松菜、海藻を積極的に食べましょう。特に乳製品に含まれるカルシウムは身体に効率良く吸収されるのでオススメです。
■男性(30歳以上) 600ミリグラム
■女性(18〜69歳)600ミリグラム
カリウム
★高血圧を予防します。

野菜、海藻、芋、果物(スイカ、柿)、豆類などの植物性食品に多く含まれています。
■男性・女性とも(59〜69歳)
 3100ミリグラム
食物繊維
★糖尿病や高脂血症の
 予防に有効です
玄米や胚芽米、麦ごはんに多く含まれています。全粒粉ライ麦のパン、おから、かぼちゃ、ゴボウなど、果物ではキウイフルーツがオススメです。水溶性の食物繊維は緑黄色野菜、海藻、キノコに多く含まれています。
■男性(18〜69歳)20グラム 
■女性(50〜59歳)18グラム
カナトリウム(食塩)
 ★高血圧の原因になります。
日本人は1日に平均13グラムの食塩を摂取しています。高血圧を予防するためには日頃から減塩をこころがける必要があります。しょうゆ小サジ1杯で1グラム、味噌汁1杯分の味噌(12グラム)には1.4グラムの食塩が含まれています。漬物、魚の干物、佃煮なども思ったより塩分が強いのでひかえましょう。
■成人男性 10グラム  ■成人女性  8 グラム




発行/萩野原メディカル・コミュニティ