シリーズ「糖尿病教室」 No.13

糖尿病の運動療法(その8)
 わたひき消化器内科クリニック 綿引 元

■運動療法を行うときには
 運動はいやいや行うのでなく、運動の効果を実感しながら、楽しく行いましょう。また、体調に配慮し、自分に合った運動を行う、運動時の事故防止に努めるなど、安全に行うための配慮も忘れないようにしましょう。

■運動をする時に留意すること
身体の調子が悪いときは運動を休みましょう。(参照 : 注意点1・2)
(1) ウォーキングやジョギング時は、交通事故に注意しましょう
特に、夜間のウォーキングは危険です。白っぽい服装で、ライトや反射板を使いましょう。
(2) 運動に適した服装や靴を使用しましょう
・通気性の良い服装で運動しましょう。
・運動靴は自分にあったものを見つけましょう。
・寒いときは保温性の高い服装で運動を始め、身体が温まってきたら、
 だんだん薄着にしていきましょう。
(3) 運動の前後で、水分を十分に補給しましょう
汗をかいたら水分を十分に取りましょう。特に高齢者の方は、汗をかかなくても、また、のどが渇いていなくても、運動中に水分を十分に取るように努めてください。
注意点1
注意点2
運動を見合わせるべきとき
1)血糖が高く、尿中のケトン体もプラスのとき
2)血圧がいつもより高く、180mmHg以上ある時
3)「かぜ」を引いているとき
4)頭痛がしたり、熱が高いとき
5)腹痛や下痢のとき
6)寝不足や二日酔のとき
運動をただちに中止すべきとき
1)胸がしめつけられるように苦しくなったとき
2)急に脈が速くなったり、とぎれたりするとき
3)めまいやふらつきを感じたとき
4)冷や汗や強い空腹感を感じたとき
5)関節や筋肉に強い痛みを感じたとき




発行/萩野原メディカル・コミュニティ