シリーズ「糖尿病教室」 No.15

糖尿病の薬物療法(その2)
わたひき消化器内科クリニック 綿引 元
(表) 主な経口血糖降下薬の特徴(赤字は重要な副作用)
糖尿病治療のエッセンス(糖尿病対策推進会議)より

今回は、糖尿病の薬物療法について引き続きお話します。糖尿病の患者さんにとって、薬はなくてはならない身近なもの。自分の飲んでいる薬の特徴を知りましょう。

 血糖値やグリコヘモグロビン(ヘモグロビン・エイ・ワン・シー)などの検査結果は、日頃の食餌療法、運動療法、薬物療法などが反映されてきます。
 決められた食事や運動をしっかり継続し、自分にあった薬を正しい時間に正しい量を正しく服用することが基本です。そのためにも、薬の基礎知識をしっかり持って下さい。
■薬の名前を覚えましょう
 薬とうまく付き合うためには、自分の飲んでいる薬の顔(形や色、大きさなど)を覚えることが大切です。さらに、薬の働きや注意事項もしっかり覚えましょう。最近は、ジェネリック医薬品(同じ効果の後発品)もたくさん出ていますので、混乱しないようにしてください。
■災害時にあわてないために
 地震などの災害時に、いつも飲んでいる薬がなくて困る例が数多く報告されています。いざという時のために、普段から糖尿病手帳に薬やインスリンの名前と使用量をメモしておきましょう。
■薬袋や説明書をよく見て
 薬を薬局から受け取るときに、薬の入った袋(薬袋)に書いてある文章をよく読みましょう。また、薬と同時に渡される薬の説明書もしっかり読んで、わからないことは気楽に薬剤師に質問してください。




発行/萩野原メディカル・コミュニティ