ワンポイントヘルシートピック おいしく食べて健康生活 Vo.22
わたひき消化器内科クリニック 管理栄養士 綿引 眞躬

なかなか気づけない脂肪肝、生活習慣の改善がポイントです。
 2004年度の全国の人間ドックの集計調査では、受診者の4人に1人が脂肪肝でした。脂肪肝は肝臓の代謝機能の障害で、肝臓の中に中性脂肪が過剰にたまった状態をいいます。主な原因は肥満、飲酒、糖尿病といわれています。痛みもありませんし、すぐに肝障害を起こすわけではありませんが、生活習慣病の危険信号ですから、これを機会に自己の健康管理に取り組みましょう。GOT、GPT、γ-GTPの高い人も要注意です。
脂肪肝の人の食生活のポイント
できることから改善しましょう! 普段から毎日の食事内容に気をつけ、体重を測定したり、歩数計を持ち歩くようにしましょう!
1)やせにならない範囲でできるだけ減量する。
  脂肪肝の改善効果は、わずかの体重減少でも見られるので、少しずつ確実に進めましょう。
2) 毎日30分以上運動をする。
 今、運動をしていない人はまず速足のウォーキングから始めましょう。
3) 高カロリーの食品を控え、糖分のある飲み物は避ける。
4) 緑黄色野菜も含めて野菜を1日350g、果物1品、大豆およびその製品を毎日とる
5) 未精製の穀物(玄米、胚芽米)に適量のおかずをよく噛んでゆっくり食べる。
 ご飯の少ない、おかずの多い食事はやめましょう。食物繊維の多い、微量栄養素の豊富な精製されていない穀物と、少なめの副食で腹八分目の食事にしましょう。
6) γ-GTPの高いときは禁酒、下がったら減酒、週2日は「休肝日」をつくりしましょう。



発行/萩野原メディカル・コミュニティ