日本人は初期のインスリン分泌が悪い人が多いといわれています。インスリン分泌の態勢が整ったところで 、ご飯やパンなどの炭水化物(糖質)を食べるようにすることで、糖尿病の予防・改善につなげましょう。
「先に何を食べるか」で血糖値に大きな差が出ることがわかってきました。まず、野菜です。野菜などの豊富な食物繊維が先に腸に入ると、血糖値を上げる糖質や脂質の吸収をおさえるからです。また、新たにわかってきたのは、野菜の次に、魚(肉)を食べて、最後にご飯を食べるとより効果があるということです。
野菜、海藻、きのこなど食物繊維が豊富なおかずを食べる。食物繊維は脂質や糖質の吸収を抑えます。とくに、水溶性食物繊維は水分を含むと粘性を増し、腸内をゆっくり進みます。不溶性食物繊維は消化されずに腸に届いて消化を遅くし、食後高血糖を抑えます。
ごはん前に、魚、肉などのたんぱく質が豊富なおかずを食べる。魚や肉をご飯より先に食べると、インスリンの分泌を促すインクレチンがたくさん出され、血糖値を下げる準備を整えます。そのあとにご飯などの炭水化物を食べれば、血糖値の急上昇を抑えられます。
ごはん、パン、麺類などの炭水化物を最後に食べることで、(それまでに食欲が満たされているので)、ご飯の量を減らしても、満腹感があります。ご飯を食べるためにおかずを少し残してもいいでしょう。
発行/萩野原メディカル・コミュニティ |