このコーナーでは、みなさんからご相談をもとに、医療や福祉に関する豆知識をお伝えしていきます。 今回のテーマは『身近な人に介護が必要になったとき』です。そのような状況に置かれたとき、直面するお悩みにお答えしていきます。
まずは、現状を把握することが大切です。介護が必要になった要介護者の心身の状態を確認しましょう。要介護となった原因や生活上の注意点、回復の目途などを確認し、必要に応じて主治医に尋ねるのも良いです。また、一日の生活を具体的にシミュレーションし、何ができて、何ができないかを書き出してみるのも良いでしょう。このとき、出来ないことに目が行きがちになるかもしれませんが、どんなサポートがあれば出来るか、要介護者がどんな生活を送りたいかという視点も非常に大切です。
地域包括支援センター、各区役所の長寿保険課窓口が主な相談窓口です。介護保険サービスを利用する際に必要な「要介護認定」についても相談に乗ってくれます。
今まで問題なく出来ていた生活動作が怪我や病気を契機に出来なくなることは、要介護者・介護者の両者にとってインパクトのある出来事です。困ったとき、助けが必要なとき、相談できる場所を把握しておくことはとても大切なことです。
介護保険のサービスは、①在宅サービス、②施設サービスの大きく二種類に分けられます。要介護度によって利用できるサービスが異なるものもあります。
①在宅サービス:在宅で安心・安全に生活するためのサービスです。ホームヘルパーが訪問し日常生活上の支援を行う訪問介護、短期間入所するショートステイ、通所介護(デイサービス)、など様々なサービスがあります。
②施設サービス:特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院などの介護保険制度が定める施設に入所し、終日介護を受けるサービスです。
身近な人に介護が必要になるという場面は、誰にでも訪れる可能性があります。必要な制度に関する知識や心構えを身に付けておくことが、身近な大切な人だけでなく、自分自身の支えにもなるのではないかと感じます。
やなせ内科呼吸器科クリニックでは、みなさんが困ったとき、相談したいことが出来たとき、その解決のお手伝いをしたいと思っています。医療費のこと、介護のことなど、お困りのことがございましたらどうぞお気軽にお声かけください。
発行/萩野原メディカル・コミュニティ |