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腸年齢を若返らせよう! わたひき消化器内科クリニック 管理栄養士 綿引 眞躬

血管・骨・腸を若く保って
      いつまでも健康に!


 2015年には大腸ガンがもっとも多くなると予想されています。腸年齢を若く保つことは、大腸ガンの予防にもつながります。食生活を少し工夫して、ガンを防ぎましょう。アレルギー体質の方にも有効ですよ。

いつまでも若々しく健康で過ごすことは、全ての人の願い。今回は、腸年齢を若く保つこと考えてみましょう。


●腸内の健康を保つ乳酸菌&ビフィズス菌

 私たちのおなかには、百兆個もの腸内細菌が住んでおり、乳酸菌やビフィズス菌などの健康に有用な菌が、食中毒の原因となるような有害な菌の増加を抑えています。おなかの調子を整えるには、この乳酸菌やビフィズス菌を直接とる方法と、有用菌を増やす効果のある成分(オリゴ糖や食物繊維)をとる方法があります。

 


●味噌や漬物に含
まれる植物性乳酸菌
 植物性乳酸菌は、味噌や漬物に利用されているものです。こちらは塩分に注意してとるようにしましょう。最近では、マサイ族が飲んでいる植物性乳酸菌を利用した無糖タイプの発酵乳も市販されるようになりました。

   
●発酵乳(ヨーグルト)や乳酸菌飲料でおなかイキイキ!
 有用菌を多く含む食品の代表にヨーグルトがあります。ヨーグルトの中には生きた乳酸菌が豊富に含まれています。牛乳を飲むと下痢や腹痛を起こす乳糖不耐糖という体質の方でも安心して摂ることができる食品です。
 乳酸には腸の内部をカルシュウム吸収に適した弱酸性に整える働きがあります。そのため、カルシュウムの吸収率が牛乳よりも優れているのです。また、アミノ酸の吸収も良くなります。
 市販のヨーグルトには、加糖タイプと無糖タイプがあります。糖分のとりすぎにならないよう、無糖タイプがおすすめです。甘さが足りない場合は、果物などを添えて食べると良いでしょう。なお、乳酸菌飲料は糖分が多いので、できるだけヨーグルトでとるよう心がけましょう。
  ●有用菌を育てるオリゴ糖と食物繊維
 オリゴ糖は、小腸で消化されずに大腸まで届き、ビフィズス菌のエサになるもので、飲みやすいオリゴ糖液が市販されています。オリゴ糖を摂ると、便の中のビフィズス菌が増えて排便回数が増え、便の質も良くなるので、便秘気味の方には特におすすめです。ただし、一度にたくさんとると下痢を起こすことがあるので注意が必要です。
 食物繊維は、人の消化液では消化されない難消化性成分の総称で、穀類、豆類、イモ類、野菜、果物、海藻などに多く含まれています。腸の中の有用菌を増やし、便の『かさ』を増やすことで排便をスムーズにします。また、糖質の吸収速度を遅くして血糖値の急上昇を抑えます。コレステロールや中性脂肪を体外に排出する役目も果たします。


腸年齢を若く保ち大腸ガンを防ぐ5つ のポイント!

1. 肉類を多くとらない
2. 適度な運動をする
3. 野菜をたっぷり、イモ類や精製されていない穀類をとる
4. お酒はひかえ、禁煙する
5. ヨーグルトやオリゴ糖も忘れずに







発行/萩野原メディカル・コミュニティ